突撃!!イムス探険隊

低侵襲・高画質なバイプレーン型アンギオ装置で 迅速な脳卒中治療を

脳卒中の検査と治療に必須アンギオグラフィ装置

「脳卒中(血管内手術)脳神経内視鏡センター」では、脳の病気のうち、脳卒中の「血管内治療」と、頭蓋底(脳の中心部)にできた腫瘍を、鼻腔からアプローチして取り除く「経鼻内視鏡治療」に力を入れています。どちらも開頭手術の必要がない、低侵襲な治療です。
特に患者さまが多いのは脳卒中。これは脳の動脈が破れて出血する「脳出血」と、動脈に血栓(血の塊)が詰まる「脳梗塞」に大別。さらに脳出血は脳実質内の血管が破れる「脳実質内出血」と、脳動脈にできたコブ(脳動脈瘤)が破れて起こる「くも膜下出血」に分類されます。ここで活躍するのが「アンギオグラフィ装置=血管撮影装置」(以下アンギオ)。2022年3月に、PHILIPS社の最新機種バイプレーン型「Azurion7 B20/15」を、既設のシングルプレーン型に加えて導入。念願の2台体制としました。
アンギオとは、病変のある血管を中心に連続的なX線透視撮影を行うことで、モニタ上に血管の状態や、血管内治療のプロセスをリアルタイムに映し出す装置です。患者さまの主に脚の付け根の血管から患部まで、カテーテルという細い管が送り込まれ、血管をしっかり描出できるよう、造影剤も注入されます。
脳梗塞の治療では、カテーテルで専用の器具を届け、動脈に詰まった血栓を、吸引したりからめ取ったりして除去。血流を再開させ、脳の神経細胞を壊死から守ります(血栓回収療法)。
くも膜下出血では、破裂したコブに特殊なコイルを挿入。コイルはくるくると毛糸玉のように丸まり、コブを塞いで出血を止めます(脳動脈瘤コイル塞栓術)

バイプレーン型アンギオでより安全・確実な治療を


「Azurion7 B20/15」の優れた点は、まずX線投影機が2台組み込まれた〝バイプレーン型〞であること。最適な角度を設定し、脳を縦・横2方向から同時に撮影できるので、所要時間はシングル型の2分の1。脳卒中の治療は時間との勝負ですから、生命予後も、麻痺などが残る機能予後も改善が期待できます。腎臓に負担をかけがちな造影剤の量を半減できるのも利点です。
画像解像度も極めて高く、モニタ画面は2次元の透視画像も、立体画像も
細部までクリア。医師は病態をしっかり把握することができます。
また、診療放射線技師は、医師の意向を的確に汲み取り、撮影の角度を調整したり、必要な画像をモニタに呼び出したりと、臨機応変にサポートするのが役目です。この機種では、複数の画像を重ね合わせ、手術のロードマップを作
成することも可能だとか。手術寝台脇に操作用のタッチパネルが設置されており、医師と二人三脚で安全・迅速な撮影と画像構築を行うことができます。
放射線量もコンピュータ制御され、低線量化を実現。患者さまと医療スタッフの被ばく対策を進めています。

脳卒中の血管内治療は、超急性期に限りません。脳ドッグなどで見つかる未破裂脳動脈瘤の「予防的コイル塞栓術」も行っています。また脳に血液を送る内頚動脈に、プラーク(悪玉コレステロールの塊)が蓄積すると、血管が狭くなり血流が低下。さらにプラークが傷つき血栓が発生すれば脳梗塞の原因に。内頚動脈をステントで広げ、プラークを安定させる「ステント留置術」も、ニーズの高い脳の血管内治療です。
なお、センター長の猪野屋博医師は日本脳神経外科学会認定の専門医。血管内治療や内視鏡治療に加え、脳外科手術にも熟達する〝三刀流〞のスペシャリスト。開頭し、顕微鏡下で行う脳腫瘍手術や、脳動脈瘤のクリッピング術、脳動静脈奇形の治療などにも積極的に応じています。

Staff Voice

患者さまが安心できるようコミュニケーションを大事に

放射線科 副主任 稲葉 雅幸 放射線技師
アンギオ装置がバージョンアップし、より安全でスピーディな検査と治療を提供できるようになりました。医療スタッフ同士のチームワークも向上し、自信を持って患者さまを迎えることができます。ただ、患者さまは大型の機器に囲まれ緊張されているので、十分なコミュニケーションをとり、安心して納得いただけるよう努めています。

埼玉県下で都心の大学病院レベルの医療を

脳卒中(血管内手術)
脳神経内視鏡センター長 猪野屋 博医師
脳神経外科の専門医として、あらゆる疾患に対応できるオールラウンドプレイヤーを目指してきました。血管内治療、内視鏡手術、開頭による外科手術の三刀流。埼玉県下にありながら、都心の大学病院を超える医療を提供しています。テクノロジーの進化で低侵襲化が進んでいるのも大きな利点。患者さまに懇切丁寧に説明し、急性期医療からリハビリ、社会復帰まで切れ目なく支援していきます。

探険隊長から...

ダイナミックに動くバイプレーン型アンギオ装置は、近未来映画のような迫力。機敏に働くアンギオ室と操作室の医療スタッフを、ワイドなガラス窓がつないでいます

イムス三芳総合病院