2024年8月、緑豊かな丘陵に「イムス横浜旭リハビリテーション病院」が新たに開設されました。
回復期リハビリテーション病棟として120床。主に急性期の治療を終えた脳血管疾患、運動器疾患の患者さまを受け入れます。
麻痺や歩行障害、摂食嚥下(えんげ)障害、高次機能障害など医学的支援の必要な方々に、多職種の専門家チームが集中的なリハビリテーション(以下リハビリ)を提供。在宅復帰や社会復帰を果たしていただくことが目的です。
患者さまは一人ひとり年齢も病態も、生活背景も価値観も異なります。退院後は自宅へ戻りたい、あるいは介護付き施設に入所したい。罹患前のように主婦の役目を果たしたい、趣味や社会活動に参加したい、職場に復帰したい…。そのような患者さまの心身と人生計画にしっかり寄り添い、一緒にゴールを目指します。
医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、介護福祉士、薬剤師、栄養士、医療ソーシャルワーカーなど、多職種が一丸となってチーム医療に取り組んでいます。各スタッフが専門性を生かし、目標に応じたリハビリを実施。同時に退院後、日常生活に支援が必要な場合は、親族の要望を聞きながら、介護・福祉制度のご紹介なども大事な仕事です。
メンタルサポートも必須。突然の発病と後遺症に落ち込む方々と時間をかけて語り合い、「やりたい!」を引き出します。「おなじみのレストランで好物のハンバーグを食べたい」という「やりたい!」があれば、歩行や嚥下訓練に張り合いが出ますし、女性なら自分で洋服に着替えたいし、お化粧もしたい。チームは、患者さまが「やりたい!」をあきらめず、未来に向かえるよう、親身になって応援します。
また入院生活を前向きに過ごすため、朝は病衣から持参の日常着に着替えることでメリハリをもたせます。音楽会、園芸など趣味を楽しむ機会を設け、先日はUVレジン(樹脂)を使ったキーホルダーづくりが盛況でした。
将来は退院した方々に来院いただき、体験談を語ってもらえるように、患者さま同士が支え合う「ピアサポート」も計画しています。
下肢麻痺の方などのリハビリ支援ロボット「ウェルウォークWW-2000」。麻痺側の脚にロボット脚を装着し、膝の曲げ・伸ばし動作を補助。継続してリハビリに取り組めるようモチベーション維持を支援するゲーム機能や、異常歩行の改善に役立つ設定変更情報をリアルタイムで提示する機能も新たに搭載
自然光が差し込むエントランスロビーが患者さまを温かく迎える
2階のリハビリテーション室。
窓が大きく開放的な雰囲気
近隣には若葉台公園をはじめ、自然が多く四季を感じながら歩行訓練が可能
麻痺のある脚を装具で補強し歩行訓練
病態に合わせて脚に装着する装具