定期健康診断とは？項目・対象者・時期など

2022/07/22

従業員の疾病予防やヘルスケアに対して、多くの企業が対策に乗り出しています。しかし、自社に産業医療部門がない企業もあり、対策がわからないと悩まれている企業様の声を聞くことがあります。事業主は、従業員に対して定期健康診断を実施する義務が発生することから、近年では健康診断を始めとしたヘルスケア事業を、医療機関へ委託している企業が増えており、今後は医療機関への全面委託が主流になるのではと予想されています。

今回は定期健康診断の概要に触れつつ、当クリニックで実施できる定期健康診断の内容について解説します。

定期健康診断について

定期健康診断は、労働衛生基準法第66条で企業の義務であると定められています。定期健康診断で生活習慣病が判明する事例が増えていることから、定期健康診断の意義は年々高まっています。

従業員の健康維持や疾病の早期発見は、仕事のパフォーマンスに直結するため、企業側にとって多くのメリットがあると言えます。

また、定期的に健診を行うことで、従業員自身が自分の健康と向き合う機会にもなり、健康志向に対する良い循環が生まれるというメリットもあります。

ここでは定期健康診断の概要をご紹介します。

定期健康診断とは？

定期健康診断とは、週に30時間以上働く従業員に対して定期的に実施される健康診断のことです。事業者側には、1年に1回以上の定期健康診断の実施が義務付けられており、違反した場合は、罰金が科せられます。持病などで医療機関を定期的に受診していることを理由に、定期健康診断を拒む従業員も中にはいますが、従業員からの拒否があっても企業側の義務として罰金の対象になります。持病のある方の健康診断は、検査項目を減らす等で対応可能なクリニックも多いです。

健診では、血液検査、胸部レントゲン撮影、聴力や体重といった身体測定検査、問診などを実施します。定期的に実施することで数値の比較ができ、未病の改善や疾病予防に繋がるとされています。

50人以上従業員が在籍する企業の場合は、健診結果を労働基準監督署に提出しなければなりません。

対象者

対象者は、週30時間以上勤務する従業員、または正社員の4分の3以上勤務する従業員全員です。正社員だけでなく、非正規職員や派遣社員(更新により1年以上勤務しているあるいは今後1年以上の雇用が見込まれる者)についても適用されるため、注意が必要です。

実施時期

定期健康診断は、企業によって実施時期が異なります。夜勤業務など仕事内容によっては半年に1回の検査が義務付けられている場合があるため注意が必要です。多くの企業では、自社のスケジュールやサイクル、繁忙期などに合わせて実施時期を設定しています。

費用負担

労働衛生基準法によると、定期健康診断はすべて企業の負担で実施しなければならないと規定されています。健康診断の相場価格は10,000円〜15.000円であり、自費診療となります。

健診結果の保存期間

定期健診を含む健診結果は5年間の保存が義務づけられています。健診結果の保存については従業員の同意が必要になります。保存方法は、紙媒体あるいは電子データのどちらでも可能です。

定期健康診断の項目

定期健康診断の項目は下記の通りです。

腹囲測定や心電図検査、一部の血液検査など、年齢的に医師が必要ないと判断すれば、省略可能な項目もあります。

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定期健康診断のご相談は

従業員の疾病予防や健康維持は、企業にとって重要な課題の1つです。しかし、労働衛生の知見や担当者が少ないことから、適切な対策がなされていない企業も少なくありません。大きな負担なく従業員の健康を守り続けるためには、産業医療の専門家との協力が必要不可欠といえるでしょう。

定期健康診断についてお困りの方は、お気軽に当クリニックへお問い合わせください。

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