オシゴトいろいろ

腎不全の患者さまの生活を守る透析治療

三郷市民に信頼される透析治療を

昨年11月の当院の新築移転に伴い、院内のさまざまな設備機器が大幅にアップグレードされました。臨床工学科では、メンテナンスと共に医師、看護師、薬剤師などの医療従事者が、機器を安全確実に操作できるよう、情報発信と医療体制のバックアップに努めています。
人工透析は、腎不全の進行した患者さまに提供する治療。血液をポンプで体外循環させ、ダイアライザという特殊なフィルターを使い、血液中の有害な老廃物と余分な水分を取り除き、体内の電解質を調整します。
健常なら24時間365日働く腎臓の代替を務めるのですから、週3回、1回4時間の定期通院で、患者さまは生涯透析を続ける必要があります。
移転後、血液浄化療法センターは18床から25床へ増床。透析の中でもハイグレードな「前稀釈血液濾過(ろか)透析」に全床対応可能となり、問い合わせも増え、ほぼ満床です。
透析支援システムの要はAI搭載と電子カルテとの連動です。
透析用ベッドには体重計が組み込まれ、患者さまの適性体重から除水分量をオートで算出。透析前後に、別途体重計に移動する必要がないので、“寝たきり”など要介護度の高い方にも安心です。血圧や血液濃度を監視する機能もあり、透析時間や速度、補水液の調整などにも役立ちます。


血液浄化療法センターのチーム。
「みんなでこれから頑張ります!」

医療従事者からも満足度の高い病院に

当院も新築移転に伴い、電子カルテを導入しました。転記ミスなどヒューマンエラーを防げるのも利点です。担当看護師の心身の負担が軽減され、患者さまの体調不良や心の悩みに、丁寧に向き合えるようになりました。脱血・返血の要となる「バスキュラーアクセス」のトラブルや、脚の血流不全も見逃しません。
戸建てで給排水工事ができ、ご本人が透析技術の講習を受けられるなら、透析機器をレンタルする「在宅透析」という手もあり、将来は取り入れていきたいと考えています。休日・夜間・24時間透析のニーズが高まれば、積極的に考慮したいと思います。
医療従事者も、仕事、家庭、出産・育児のどれも諦めないで、ワークライフバランス実現が大切です。管理職として、科内、そして院内の多様な生き方を応援したいと考えています。
実は昨秋、初めての子どもに恵まれました。育休制度に加え、産後パパ育休もスタート。
「隗(かい)より始めよ」ですね。


体重計搭載のベッド

電子カルテ連動の血液濾過透析用ベッドが25床

三愛会総合病院