オシゴトいろいろ

被ばくの少ない検査方法で肺がんを早期発見する

目指したきっかけは最新のCT検査装置導入

日本では年に12万4,000人ほどが新たに肺がんと診断されます。胸部X線検診(レントゲン検査)での発見率は6割程度ですが、CT検診は9割以上とされ、早期がんを見つけやすいことなどもわかっています。
「肺がんCT検診認定技師」とは、CT検査で肺がんを早期発見・早期治療するための専門知識、技量、経験を持つ診療放射線技師のこと。私は2025年8月に認定を受けました。
認定を目指したきっかけは、当院に最新のCT検査装置「フォトンカウンティング検出器搭載CT」が導入されたことです。一般的な装置に比べて放射線被ばく量は10分の1程度。そのうえ小さな肺がんを発見することが可能です。導入と同時にCT担当となり、知識やスキルを伸ばしたいと考えました。
まず、高品質で安全なCT検査が行える「X線CT認定技師」の認定を受け、より高難度の肺がんCT検診認定技師にチャレンジすることを決意。認定試験に向け、CT検査時の患者さまのポジショニング(寝かせ方)や、撮影条件の設定などを工夫してより精度の高い画像を追求するうちに、知識とスキルのレベルが上がったと感じます。
しかし認定のハードルは高く、筆記試験には合格したものの、画像を読影してがんを発見する実技試験では不合格に。3度目の受験で認定を受けました。
私が肺がんCT検診認定技師の認定を取得したことをきっかけに、当施設は「肺がんCT検診認定施設」の認定を取得しました。IMSグループでは初です。東京都で9施設、全国でも76施設※しかありません。
※2026年7月時点

質の高い画像を得るためには患者さまのポジショニングや撮影条件の工夫が大切。被ばく量の少ないフォトンカウンティング検出器搭載CTを2022年に導入し、安全性も向上

早期発見・早期治療で 肺がんの治癒率は上がる

患者さまにいちばん伝えたいことは、低線量で精密なCT検査が肺がんの早期発見に有効だということです。肺がんはがん死亡原因の1位(男性1位、女性2位)ですが、早く見つけて適切な治療を行えば高い治癒率が期待できます。肺がんが増え始める年齢は40代後半。50代以降で大きく増加します。とくに肺がんの家族歴がある方や、多量の喫煙歴、受動喫煙歴のある方には肺ドックをお勧めします。
私は子どもの頃から困っている人の役に立ちたい、支えたいと思ってきました。小学校から大学まで様々なスポーツを経験する中で、ケガをして検査を受けることが度々あり、医療職に憧れて医療系の大学へ。看護師の「看る」ではなく患者を「診る」こと、また検査機器を操作するかっこよさもあり診療放射線技師になりました。
2017年に新卒で当院へ入職して10年目の今年は、救急診療で各種画像検査を適切に実施する「救急撮影認定技師」にチャレンジするつもりです。
専門性を高め、医師、看護師と連携して患者さまや地域に貢献していきたいと思います。

胸部X線検査では見つからない肺がんもCT検査なら発見できる可能性が高い

肺がんCT検診施設認定証

肺がんCT検診認定技師

有効なCT検診で肺がんを早期発見・早期治療し、肺がんでの死亡率を低減させることを目的とする資格。特定非営利活動法人肺がんCT検診認定機構(以下、機構)が認定する。業務は、CT検診における被ばく低減と最適スキャン条件の設計、装置の安全管理、検診CT画像に対する異常所見の検出など。2年以上の実務経験を経て規定の講習を受け、認定試験に合格することで認定される。認定後も5年ごとの更新が必要。2026年7月現在、認定技師は616名。機構は「肺がんCT検診認定医師」(同1,144名)の認定も行う。また、一定の基準以上のCT検査装置や撮影条件など、認定医師と認定技師の在籍といった条件を満たした病院を「肺がんCT検診認定施設」として認定している。

板橋中央総合病院